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2014年5月13日火曜日

5月12日「世界同時アクション」の記者会見の内容



5月12日午後3時、厚生労働省で行った、東京実行委員会記者会見(要旨)です。



河添 誠(首都圏青年ユニオン青年非正規労働センター事務局長)

1 行動の背景--アメリカで賃金引き上げの動き
515日に開かれる世界同時行動に応じて、東京でも行動を起こします。

まず今回の行動の背景ですが、2013年に、SEIU(全米サービス業従業員組合)の呼びかけで、全米100都市以上でファストフード労働者がストライキを行い、全米で大きなニュースとなりました。全米で時給15ドルを要求を掲げました。

オバマ政権も連邦最低賃金引上げの計画を、今の時給7.25ドルから、10.10ドルへ引き上げる検討がすすんでいます。このなかで、コネティカット州、メリーランド州などでは時給10ドルを超える州最低賃金導入が決定されました。

ファストフード労働者の賃金が、アメリカにおいても労働市場の最低水準となっており、一方で、多国籍資本が多額の利益を得ている状態です。それに対し、ファストフード労働者に公正な賃金を保障することが必要であるという流れが起こっています。

 そうした中で、この5月15日(木)に「全世界同時アクション」をSEIUが呼びかけています。この3月に、SEIUのアジア・太平洋地域担当者が来日を機にして、今回、日本でも行動への準備が始まったという経緯です。

 この実行委員会には、労働組合ナショナルセンターを超えて参加しており、さまざまな市民も加わっています。

 5月6~8日、ニューヨークで世界から代表が集まり、会議と行動がとりくまれ、日本からは、首都圏青年ユニオン書記局次長の神部さんと、ここに同席していますファストフードで働く女性労働者が出席しました。 
 (ここで、ニューヨークでの行動の模様映像を流し、解説しました)


2 日本のファストフード労働者の賃金水準
 日本のファストフードの賃金はどのくらいか。ある全国チェーン店のウェブ上の求人情報で、時給と各都道府県ごとに10店舗をぬきだし、それと地域別最低賃金額の比較を一覧にしてみました。すると、地域ごとにばらつきがありますが、とくに九州各県、北海道、宮城、東京、神奈川、大阪などは、最低賃金額にはりつくように低い水準になっています。

しかし、一番高い東京の店舗でも、1000円ですから、年間所定内労働時間(フルタイム)の1860時間働いたとしても、年額186万円にしかなりません。

実態的には、ファストフードの労働者は、この年間労働時間より短く、900時間程度ですから、実収入は非常に低い水準で働き、生活しています。

 一方、経営者の収入は莫大です。

たとえば、昨年まで日本マクドナルド取締役だった、原田永幸氏2013年の連結報酬は、月例報酬 8700万円、株価連動型報酬 26200万円、合わせて34900万円です。

 これは単純計算で、ファストフード店の労働者の200倍から300倍の報酬を経営者は得ている計算になります。果たして、これは公正なのか? という点を私たちは問題提起したい。



今回の行動で私たちは、「ファストフードの時給1500円にしてよ」を掲げます。

この「時給1500円」は、現在の水準からはずいぶん高いと思われるかもしれません。この根拠ですが、一つは、アメリカでは時給15ドルを現に要求していることから、これと同等の要求は正当なものだということです。

もう一つ、フルタイム労働者の所定内労働時間は年間1860時間です。これに、時給1500円をかけると、年収額面279万円です。これは決して、高い水準だとは思いません。普通に人間らしい生活をしようと思えば、このくらいは当然だということです。


3.東京での「ファストフード世界同時アクション」


続きまして、2014年5月15日(木)の行動についてです。
「世界統一スローガン」は、
 

 Fair Pay.Respect.For All Fast Food Workers.

 (ファストフード労働者の権利を尊重し公正な賃金を!) 

です。


当日は、世界35カ国以上で行動が行われる予定です。
 先日のニューヨークでおこなわれた会議・行動には世界30カ国以上から参加しています。

東京アクションでは、先ほどの独自スローガン「時給1500円にしてよ!」を掲げて、午後1時に、東京・渋谷センター街入口に集合し、開始します。

渋谷駅前のセンター街を練り歩き、付近でパフォーマンス、アピール行動を行う予定です。

あわせてこの日、全国各地で、同様なアクションを取り組むことを呼びかけ、Twitter、フェイスブックを使って、それぞれの行動を発信し合い、どこからでもだれでも参加できる行動として呼びかけています。

 (※twitter アカウントは、@up1500
    ハッシュタグ(国内) #時給1500円 (国際)#FastFoodGlobal )

 515日に、ぜひ、全国のファストフード店の前で、同じプラカードを掲げて、行動に参加し、その模様を写真や動画におさめて、ハッシュタグをつけて、送ってほしい。
 合わせて、ファストフードをはじめ、低賃金で働く労働者の方が、労働組合に加わって、条件を改善していくことを呼びかけます。



 当日の街頭宣伝物として、「お面」型チラシ[写真=お面の裏側に文面があります]を準備しています。

それと、プラカード[写真]を用意しましたので、こちらをホームページからダウンロードしたり、コンビニのネットプリントで印刷して、掲げてもらい、お店の前で写真を撮って宣伝してもらえたらと思います。 (以上)

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